2026年4月から扶養認定ルールが変更!労働条件通知書・見直しのポイント
必ず記載すべき「絶対的明示事項」とは
労働条件通知書には、必ず記載しなければならない項目(絶対的明示事項)があります。
- 労働契約の期間
- 就業の場所、従事する業務の内容
- 始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無
- 休憩時間、休日、休暇
- 交替制勤務をさせる場合は就業時転換に関する事項
- 賃金の決定、計算・支払いの方法、賃金の締切り・支払いの時期に関する事項
- 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
- 昇給に関する事項(※昇給のみ、書面ではなく口頭での明示でも可)
自社のフォーマットに抜けがないか、今一度確認しましょう。
【要注意】2024年4月施行のルール変更に対応していますか?
古いテンプレートを使い回している場合、2024年(令和6年)4月の法改正で追加された以下の項目が漏れている可能性が高いため注意が必要です。
- 就業場所・業務の「変更の範囲」の明示(例:将来的な転勤や配置転換の範囲)
※転勤がある可能性があれば、「全国」とした方が無難でしょう - 有期契約労働者の「更新上限」の明示(例:通算契約期間は5年まで、など)
- 無期転換申込機会・転換後の労働条件の明示(通算5年を超えて更新するタイミング等)
【最新ニュース】2026年4月から「扶養認定」に労働条件通知書が必要に!
ここからが今回、最も重要なポイントです。
2026年(令和8年)4月1日より、健康保険の「被扶養者認定」のルールが変更されました。 これまで、パートやアルバイトの方が家族の扶養に入る(または留まる)ための「年収130万円未満」の判定は、過去の収入実績や課税証明書などを元に行われることが多く、一時的な残業で収入が増えると扶養から外されてしまうリスクがありました。
しかし新ルールでは、「労働条件通知書(または雇用契約書)」に記載された賃金や労働時間から見込まれる年収をベースに判定されることが原則となりました。
企業が気をつけるべき実務上のポイント
従業員から「家族の扶養に入るため、労働条件通知書のコピーを出してほしいと言われた」というケースが今後急増すると思います。
- 労働時間・日数を明確にする
- 残業の記載に注意
※判定に用いる年収には所得税では非課税扱いとなる通勤手当も全額合算されるなどの注意点があります
労働条件通知書に記載された基本給・時給・所定労働時間・諸手当等で計算した年収が基準内(130万円未満等)であれば、一時的な残業等で実収入が増えても原則として扶養にとどまりやすくなります。だからこそ、「実態に即した正確な労働条件通知書の交付」がこれまで以上に重要になっています。
